叫び

また問題が広がりそうな気配があります。
まず以前の記事であるこちらを読まれることをお勧めします。


3月14日マレーシアの外務大臣スウェーデン政府に対し、
ムハンマド風刺画を掲載した新聞社への対処をするよう要請しました。
「マレーシアは2010年3月10日にスウェーデンで、
ムハンマド風刺画が再掲載された事に強く抗議する」と声明を出しています。


風刺画と共に掲載された文章に対して
「挑発的で不快である無責任な行為は到底容認できない」と非難。
「マレーシアはこのような無責任な行為の再発を防ぐため、
刊行物に対して対策を実施するようスウェーデン政府に強く求める」と述べました。


これに対してスウェーデンのReinfeldt首相は、
メディアは憲法によって独立性を認められており、
政府が記事の内容に介入することはないと主張を繰り返しました。
そして首相はスウェーデンに暮らす人々は、
宗教や信仰に囚われない相互理解があるとも述べています。


そして25日マレーシアの首都クアラルンプールで200人以上がデモが行われ、
風刺画を再掲載した新聞と風刺漫画家Lars Vilksに対する抗議活動をしました。
参加者はスウェーデン大使館の前で画家の写真と国旗を燃やし、
ムハンマドの為に闘う」などの声を挙げていました。


現地の大使は国旗が燃やされたことについて「非常に残念」と語り、
表現の自由憲法によって保証されているので、
スウェーデン政府は新聞に対して何も対処しないでしょう」と述べました。
大使によると2週間前から若者組織らは、
デモやスウェーデン製品の不買運動を計画していたようです。
このような反応に対してもスウェーデンからの訪問客は安全だとして、
「これらのことで関係が悪化することはない」としています。


おそらくマレーシアの反応を喜んでいる人は、
スウェーデンはもちろんヨーロッパやアメリカも含めて沢山いるでしょう。
そしてこのデモの様子をメディアで見た人はどう受け取るのか。


問題を理解するためにはまず風刺画を見て頂くしかないので、
Lars Vilksでgoogle画像検索してください。
その上でもう一度この問題を振り返ることをお勧めします。
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問題の張本人が手にしているのはペンではなく・・・。


Lars Vilksが描いたムハンマド風刺画は
現在までに20の業者に販売されていたことが判りました。
彼は新聞社の問いに「画に対する関心が高くて20枚を売りました。
より高品質な紙に印刷されることにサインしました」と応じました。
彼は個人的な買い手もいたことも明かし、
多くの人が侮辱を受けたとされる自身の作品を売ることに、
何も道徳的なジレンマは感じないと述べています。


殺害計画が明らかにされたことで再び注目を集めるようになったLars Vilks。
彼を支援するために新聞が風刺画を再掲載しましたが、
同僚は、彼は自身のマーケティングに興味があるだけと非難しています。


それでも問題が大きくなればまた売れる。
売名行為は見事に成功したようですね。
叫び / 野猿 1998年