#4 王様のレストラン

鰻・牛肉などまだまだ止む気配が見られない偽装食品。
消費者を含む社会への背徳行為はなぜ行われるのでしょうか。

偽装食品の数々に消費者=王様は怒りの声を上げ、
その声に応えるものとして消費者庁の設立が検討されているとか。

しかしながらあるギャルソンが言うように、
王様の中には首をはねられた王様も存在するのです。


現代では多くの場合、消費者と生産者は同一のものですが
消費行動による接点しかないほど関係は希薄なように思えます。

生産者は過剰なまでの利潤追求を進めるあまり不正を行い、
消費者は欲求に対する妥協を知らず多くを求めます。

それぞれの感覚を共有できないまま、
ものが生まれては消えていく刹那主義が浸透しています。


本来持ち合わせた感覚を放棄し、
数字や記号を判断基準にしている側にも問題があるのです。

新製品・○○産などの宣伝文句に埋没した真の商品価値を見極めるのは、
他の誰でもなく自分自身にほかならない。

五感を研ぎ澄ませて消費行動をしてみることは、
互いを理解する第一歩になるのです。