Bicycle Race

悪天候と厳しいレース設定によって波乱の展開が続きましたね。


自転車ロードレースのグランツール初戦Giro d'Italia(HIS)「ジロ・デ・イタリア」は、
30日に全21ステージ(区)の日程を終え閉幕しました。
デンマークに拠点を構えるSAXO BANK所属選手では、

  • Richie Porte(AUS) 総合7位(1位から7分22秒遅れ) 新人賞
  • Chris Anker Sørensen(DEN) 第8ステージ優勝 区間敢闘賞・逃げ賞
  • Gustav Erik Larsson(SWE) 第21ステージ優勝

という成績を残しています。


昨日行われた最終第21区個人TT(タイムトライアル)では、
北京五輪の同種目銀メダリストであるGustavが優勝しました。
昨年行われた世界選手権でも銀を獲得していた彼でしたが、
(どちらもチームメイトであるFabian Cancellara(CHE)に敗れている)
厳しいGiroの最終日でキャリア最高の勝利を挙げました。


グランツール初出場の25歳であるRichieは大健闘の成績。
前哨戦での好調をぶりを維持して第1区の個人TTで6位につけると、
歴史的なレースとなった第11区で上位に入り総合首位に立ちます。
その後厳しい山岳ステージで粘るも徐々に後退して第14区で首位から陥落、
第21区のTTも疲れの影響でのびずに最終的に7位でこの大会を締めました。


誰の予想をも覆す活躍を見せたRichie。
第4区のTTT(チームタイムトライアル)で仲間を差し置いてスプリントした場面や、
第7区でGustavに連れられてヨロヨロの姿でゴールする姿が印象的でした。
大波乱の第11区で上位に入ったことが証明するようにレースを読む力は既に一級品で、
TTと合わせて彼の武器になっているといえます。
あとはゴール前のスプリントで付いていけるようになること、
山岳勝負で今より粘れることができれば総合優勝も夢ではありません。


SAXO BANKはこの大会、Schleck兄弟(LUX)などの主力を外し挑みましたが、
最低限の目標として挙げていたステージ優勝を果たし、
予想外の新人賞も獲得するなど選手層の厚さを見せつけました。
現在チームは最大の自転車レースLe Tour de France(HIS)「ツール・ド・フランス」を前に、
来季のスポンサーが未決定という不安材料があります。
Giroでの活躍がスポンサー獲得に繋がるか、動向が注目されるところです。


あんな泥のなかや雪山の間なんか走りたくないです。