Vi er røde, vi er hvide

航海は短いものとなりました。


サッカーワールドカップ南アフリカ大会予選E組第3戦、
デンマーク対日本は1対3でデンマークが敗れました。
デンマーク代表の先発は以下の通りです。


GK:Thomas Sørensen
DF:Lars Jacobsen,Daniel Agger,Per Krøldrup,Simon Poulsen
MF:Christian Poulsen,Martin Jørgensen,Thomas Kahlenberg,Dennis Rommedahl
FW:Nicklas Bendtner,Jon Dahl Tomasson
得点者 Tomasson,1


この試合勝たなければ決勝トーナメントに進出できないデンマークは、
この大会で初めて積極的な動きを見せて主導権を握りましたが、
攻撃は単調なままで余裕を持ってのプレーが出来ません。
反対に前半17分遠い位置でセットプレーを与えて直接FKで先制を許すと、
30分にも同じくFKで加点され苦しい状況に追い込まれます。


後半の早い時間から選手交代で大きく攻撃への梶を切り、
空中戦に強いSøren Larsenを入れて戦術を捨てての猛攻に出ます。
しかし期待していたような効果は得られずに時間は流れ、
途中PKを得て得点を挙げるもだめ押しを許しての敗戦となりました。


前半途中で選手交代をするなどMorten Olsen監督自身の選択失敗もあって戦術的に後手にまわり、
後半空中戦を挑みましたがなかなか形にはなりませんでした。
この戦術の影響で好調だったRommedahlも持ち味を発揮することが出来ず、
結局Christianの負担だけが増えた恰好になってしまいました。
また大会前の怪我から復帰したばかりで好プレーを見せていたSørensenですが、
大会前から批判していたボールに最後は嫌われた結果になりました。
Tomassonは同国代表最多得点記録に並び、同国W杯最多得点記録は更新しましたが、
この日も好機を外した印象の方が強く残りました。


デンマーク国内の見出しはというと、
栄光からの転落恥ずかしいSAYONARAデンマークああまたSørensen
といったものです。
失点場面は相手FKを誉めつつSørensenの対応を批判するものが多く見られ、
攻撃に関してはTomassonの評価が厳しいものになっています。
読者の書き込みでは、準備不足・戦術がなかった・歳を取りすぎといった声が挙がっていて、
Olsen監督への批判が高まっています。


大会を振り返ると、結局、
出場決定時から指摘されてきた左サイドとChristianの相棒が見つかりませんでした。
左サイドで先発したKahlenbergはフランスリーグ時代の輝きを見せることはなく、
Jesper Grønkjærにしても往年のキレは既に消えていました。
また中盤で起用されたJørgensenも攻守に精彩を欠いた感は否めず、
どちらの位置もそつなくこなすMichael Silberbauerを選出しなかった影響が出たかもしれません。
監督は計8名も故障を抱える選手を選出しましたが、
大会を通してキレのある動きを見せたのはRommedahlとAggerだけと、
選手のコンディションにも問題があったといえそうです。


この試合後にTomassonは欧州選手権までは続けるかもしれないと述べましたが、
JørgensenとGrønkjærは代表引退を表明しました。
2002年の日韓大会や2004年の欧州選手権で活躍した世代の引退は、
決して豊富といえないデンマークサッカーの人材を考慮すると、
彼らの偉大さを痛感すると共に将来への不安を抱かせるものがあります。
そんななか今大会収穫があるとすればSimon Kjær、Christian Eriksen、
Bendtnerといった若手がW杯を経験したことです。
W杯出場権をかけて戦うヨーロッパ予選を勝ち抜くのは非常に厳しい道のりですが、
彼らにはブラジル大会へ向けてまずは各クラブで成長した姿をみせてもらいましょう。


興奮状態の中、
AggerがPKを獲得した時にボールを素早くTomassonに渡した所はグッとくるものがありました。
Vi taber sammen, vi vinder sammen