Let The Bass Go
存続しただけでも良しとしますか。
今年の自転車ロードレースが開幕したところで、
北欧デンマークに拠点を構える唯一のチームであるSaxo Bank-SunGard(SS)の選手を紹介します。
名前 | 国籍 | 年齢 | タイプ |
---|---|---|---|
Jonathan Bellis | イギリス | 22 | オールラウンダー |
Manuele Boaro | イタリア | 23 | TTスペシャリスト |
Mads Christensen | デンマーク | 26 | ? |
Alberto Contador | スペイン | 28 | オールラウンダー |
Baden Cooke | オーストラリア | 32 | スプリンター |
Laurent Didier | ルクセンブルク | 26 | クライマー |
Volodymir Gustov | ウクライナ | 33 | クライマー |
Juan José Haedo | アルゼンチン | 30 | スプリンター |
Sebastian Haedo | アルゼンチン | 27 | スプリンター |
Jesús Hernández | スペイン | 29 | クライマー |
Jonas Aaen Jørgensen | デンマーク | 24 | オールラウンダー |
Kasper Klostergaard | デンマーク | 27 | オールラウンダー |
Gustav Larsson | スウェーデン | 30 | TTスペシャリスト |
Jaroslaw Marycz | ポーランド | 23 | オールラウンダー |
Michael Mørkøv | デンマーク | 25 | ? |
Daniel Navarro | スペイン | 27 | オールラウンダー |
Benjamín Noval | スペイン | 32 | クライマー |
Nick Nuyens | ベルギー | 30 | クラシックスペシャリスト |
Richie Porte | オーストラリア | 26 | オールラウンダー |
Chris Anker Sørensen | デンマーク | 26 | クライマー |
Nicki Sørensen | デンマーク | 35 | オールラウンダー |
André Steensen | デンマーク | 23 | オールラウンダー |
David Tanner | オーストラリア | 26 | ? |
Matteo Tosatto | イタリア | 36 | ? |
Brian Vandborg | デンマーク | 29 | TTスペシャリスト |
昨年SSは今季のスポンサー探しが難航を極めました。
そのため内部分裂のようなかたちで選手や関係者の大半が離脱し、
その多くは新しく設立されたLeopard-Trek(LUX)へと移籍しました。
(デンマーク国内の言い方をすれば、クーデター。)
そしてSSはエースであったAndy Schleck(LUX)や現TT世界王者、
ロードレース世界選手権銀メダリストなどを失いました。
その代わりにSSは、
昨年のLe Tour de France(ツール・ド・フランス)覇者のContadorを獲得します。
グランツール完全制覇をしている彼の加入で、
昨年からのゴタゴタが解消されると思われていました。
しかし、直後にツール開催中にドーピング検査で陽性反応が出たことが発覚、
その後に伝えられる情報には彼に有利な証拠が示されておらず、
今季の試合に出場できる可能性は極めて低い状況にあります。
エースが出場停止となった場合、その穴埋めを期待されるのはPorteです。
プロ1年目の昨年は全く無名の存在で開幕を迎えましたが、
Giro d'Italia(ジロ・デ・イタリア)で一時総合首位に立つ活躍を見せ、
一躍自転車界に知られた存在となります(最終的に総合7位、新人賞を獲得)。
今年はContadorの一件もあって昨年以上の活躍ができるか注目されますが、
まだ若く経験に乏しいだけに過度の期待は禁物でしょう。
全体的に戦力が低下した感は否めず、たとえContadorの出場が容認されたとしても、
チーム別総合ランキングで優勝した昨年のように勝利を重ねることは難しいでしょう。
エースに出場停止が科された場合には、さらに厳しい状況が予想され、
来年・あるいはそれ以降のスポンサー探しが難航することは確実といえ、
チームの存続自体が不透明になってきます。
ただSSのGMであるBjarne Riisは選手の発掘や育成には定評があります。
それだけにチームとして今以上に発展する可能性を示せるか、
大きな大会での勝利と共にそれが重要になるかもしれません。
奇跡の男Bellisにも注目しましょう。
Let The Bass Go / The D.O.C. 1989年