Cosmic Night Run

昨日の続きです。


2月2日から6日に掛けてデンマークではCopenhagen Fashion Weekが開催されました。
このイベントには500を越える雑誌やweb、ファッションメディアの来場し、
北欧のみならず、フランスやアメリカの有名出版社も訪れました。
また近年ではアジア、特に中国と日本からの関心が高まっているようです。
モデルやデザイナーは勿論、バイヤーやブロガーも参加するこのショーは、
およそ合計6万人の来場者が見込まれ、そのうち40%近くは外国からの参加とされています。


今回のCopenhagen Fashion Weekでは実に様々な事が起きました。
まず開幕前には、
Oslo Fashion Week責任者から毛皮を扱わないよう抗議を受けていたことが明らかになっています。
Osloでは昨年から毛皮を使用したショーの開催を世界で初めて禁止しています。
開幕日のコペンハーゲン市庁舎前では動物愛護団体による抗議活動も見られましたが、
Copenhagenの総責任者はその考えを否定しています。
また開催期間中には、未成年と痩せすぎモデルの起用に規制を求める
Socialistisk Folkeparti(SF,社会主義人民党)が制作した、
自身を強制的に飢えさせるモデルに焦点を当てたTV番組が放送されました。
痩せすぎモデルが成長し大人になったときに子どもを生みづらい体質になることや、
拒食症による不健康な体質を見過ごすわけにはいかない、と主張しています。
他にもあるブランドに一方的な批判記事を書き続けたとして、
作家兼ジャーナリストがそのブランドショーから追放される事態や、
カナダから参加したブランドの衣類合計60点が盗難に遭う事件も起きています。


このイベントではいくつかの賞が存在します。
開幕前日に行われた〈女性の鏡となる女性〉に送られるthe ECCO Walk in Style Awardsは、
モデルのRenee Toft Simonsenが受賞しています。
彼女はジンバブエで女性のための教育事業を援助しています。
また開催中に開かれた優秀な若手デザイナーに送られるMax Factor New Talent Awardには
ノルウェー人のVeronica B. Vallenesが選出されています。
[彼女の作品はこちらveronicabvallenesからどうぞ]


肝心のショー全体の印象としては【Classic】古典的なものが多かったようです。
1960年代を意識した特大のサングラスやスカーフを発表した『Copenhagen International Fashion Fair』、
『Rützou』は1920〜30年代のベルリンを意識した作品を出展しています。
古典的な女性らしさが強調されることによってジャケットや口紅、
舞台装置の紙吹雪も赤と、赤色の使用が多く見られました。


他には『Arne & Carlos』『Henrik Vibskov』に代表されるニットも目を引きました。
レトロな柄をしたマキシセーターやニットドレス、
ケーブルニットがこのイベントの流行のひとつになっていました。
両者は共に手編みにこだわり、デザイナーよりはるかに年上の女性を職人として雇っています。
「おばあちゃんのニットの復活です。
大量生産でないためどれも個性的で、包まれているような愛を感じるのです」
デンマークデザイン学校の教授は述べています。


ショーの様子はこちらでcopenhagenfashionweekで見ることが出来ます。
Cosmic Night Run / m-flo loves 野宮真貴 & CRAZY KEN BAND 2004年