Ung for evigt

昨日の続きです。


Roskildeフェスでは毎年トイレ問題が発生します。
開幕前からキャンプをしていた男性はこう言います。
「宿泊施設はありません、とは通知されていましたし、それは当然です。
でも6千人の観衆にトイレが10数台しかないのはクレイジーです」
フェンスを越えて用を足した彼のようにトイレ外でそれを済ます人が多く、
利用者の増加に伴い汚れるトイレと柵の周囲から発生する悪臭が
このフェスの始まりを告げるひとつの代名詞となっています。


残念なことに、今年は死者が出ています。
最終日の午後、フェス会場内に設置された高さ31mのケーブルカー(写真)の台から女性が落下し死亡しました。
女性は35歳のドイツ人、台の頂上手前でエスカレーター?から突然降り、
階段を駆け抜けて警備員の制止を振り切るように安全柵を乗り越えたとされています。
事故や事件に繋がる証拠はなく、警察は自殺とみています。


今年も色々なことが起きました。
Roskildeフェスの直ぐ隣でLove Campというフェスが同時期に開催されました。
5000人が収容できる同エリアでは1997〜2008年にかけてRoskildeフェスが行われていましたが、
2008年に土地の所有者と賃料を巡る交渉が決裂したため、それ以降の協力関係は途絶えていました。
Roskildeフェス主催者は同フェスが悪用される(無料で鑑賞される)恐れがあるとして、
Loveフェス主催者及び土地の所有者と交渉を続けていましたが不調に終わりました。
しかしいざ開幕すると自治体許可を得ていないとして、Loveフェスは即中止に追い込まれます。
その後なんとか開演にこぎつけますが、そのときの観衆はわずか16人でした。
その後も当初見込んでいた観客数を大幅に下回り、
綺麗なトイレがRoskildeフェスの観客に利用される皮肉な結果が起きています。


他にも、
スマートフォン利用者の通信が困難になったことや
CosmopolでのChase & Status演奏中に観客の一部が圧迫状態になり一時演奏中止、
金曜の夜から土曜の朝にかけて豪雨に見舞われる事態が起きています。
今年は事件も多く発生したようで、
急性アルコール中毒よって5人が病院に搬送されたり、
薬物利用の逮捕者数が昨年の2倍以上を記録する等の問題も起きています。


いつかこのフェスに参加したいと思う人へいくつか情報を。
会場へのアクセスとして最寄りのRoskilde駅からタクシーを利用する人が多くいますが、
警察は違法タクシーには注意するよう呼びかけています。
「駅から会場へはだいたい100DKK(1570円)以内でいけますが、
違法タクシーは100〜400(6280円)を請求しているようです」
と警察官は話しています。
短い夏を迎えるこの時期のデンマークRoskildeの気候は
最高気温20℃前後、最低気温14℃前後と過ごしやすい陽気ですが、
日差しは強く、朝晩や悪天候時は冷え込みます。
そしてこの時期は花粉が飛散する季節でもあり、
アレルギー持ちや花粉症の方は注意が必要です



Ung for evigt / L.O.C. 2011年