神の技

ヨーロッパの壁は高い。


6月18日から7月10日までメキシコで開催されていたFIFA U-17 World Cupに、
北欧からは初出場となるデンマークが参加していました。
デンマークは初戦でブラジルに0-3で完敗すると、
その後も立て直せずに通算1分2敗、グループ最下位で大会を終えました。


17歳にしてUEFA Champions League出場経験があるFW:Kenneth Zohore、
所属クラブでリーグ戦最年少出場記録を更新したMF:Lucas Andersen等、
初めてヨーロッパ予選を勝ち抜いただけに、まずまずの戦力が揃っていました。
しかしながら結果はグループリーグ敗退。
先月自国で行われたUEFA European Under-21 Football Championship(U-21欧州選手権)
と同様な結果が出たことで、デンマークサッカー界を失望が支配しているといえます。


デンマークサッカー界の抱える問題のひとつに人材不足が挙げられます。
特に指導者のそれは深刻で、
たとえばフル代表の監督であるMorten Olsenは2000年から現在まで指揮を振るっています。
彼は世界を相手に多くの成功をこの国にもたらしました。
ただ彼の後任とされる人物は決め手に欠ける状況がここ数年続いており、
成熟した戦術の一方で新しい発見は乏しいといえます。


幸か不幸か、世界から注目を浴びるMF:Christian Eriksenがいるように、
この国の選手側には新星が誕生しつつあるようです。
Eriksenが赤いユニフォームを纏い世界を相手に躍動するのか、
それともウェールズのRyan Giggsのようにクラブでしか輝く姿が見られないのか、
それはそう遠くない未来に確認できることでしょう。


世界の壁は更に高い。
神の技 / 井上陽水奥田民生 2007年