Yö meren rannalla

はけ口。hs.fi


フィンランド中東部のLieksa。
その時間あるビルの一階は集まったムスリムによって祈りの部屋に変化します。
床に敷かれた絨毯にはMakkahの方向が示されていて、
多い日には90人以上の人がこの場所で祈りを捧げています。
この夏開設したばかりのこのモスクの人気は高く、
人口1万2千人ほどの小さな町で居住許可を付与された難民の数は220人に急増、
そのほとんどはソマリアから着た人達です。


居住許可が認可される割合は首都ヘルシンキと比較すると遥かに低い数字ですが、
ソマリア人の出現によって小さな町には大きな緊張が生み出されています。
10月地元住民と移民の間で傷害事件が発生し、
ふたりのフィンランド人が逮捕され、ひとりのソマリア人が勾留されました。
地元警察の部長はこうした事態を憂いています。
1990年代半ばにJoensuuで起きたスキンヘッドの若者と移民の衝突
と状況が似ていると彼はいいます。
「議論の場における口調は厳しさを増し、態度も割れています」。
これは市庁舎でも確認されています。
同市社会サービス部門の部長はタイヤの空気が抜かれた経験があります。


地方議会議員の男性は現在の雰囲気について、
1956年にPankakoskiで発生したロマの住居襲撃事件の頃を連想させるといいます。
これは地元住民が夜に棒を振り回しロマを外へと追いやったものです。
Lieksaの住人の多くは移民が増えすぎていると感じているようで、
ある人は、実際に暴力に出る者の大半は20代の小さなグループだといいます。
「彼らは如何にして戦うかということばかり考えている」
とある若者は言います。
「ついこの間もレストランで衝突していました」。
移住者達に関する噂はネットやコーヒーテーブルでの主役になっています。
彼が地元のスーパーにあるカフェで耳にしたのは、
移民は地元のフィンランド人よりも社会給付を得ているというものです。
別の男性はこう言います。
「お金が移民に費やされることで地元の人々は社会保障が受けられない」。
当局はこれを否定します。そしてこう強調します。
町は移民に車を買い与えることはないし、
彼らに提供するアパートが他の人より良い物件というわけでもない。
そして移民によってレイプの件数が増えた、という噂にはなんの根拠もないと。


Lieksaは長年高い失業率に悩まされ人口は30年で6千人減少、
人口の低下は市内のアパートの家賃にも影響を与えました。
そこで市は数年前にMähkö地区にあるアパートを買い上げ、
そこに難民が入居するかたちで移民が増加、現在ではほとんどが埋まっています。
そんな移民もまた現在の状況に怯えています。
集合住宅内を走行する車の群を目撃したことで襲撃を受けた男性はこう話します。
「本当に怖いです。夜に買い物に出かけることさえ恐怖です」。
地元のソマリア協会の会長は、自分自身はこの場所で差別を受けたことはないとし、
ここは生活するのに適した場所であることを明かします。
こうした問題は主にバーや飲み屋に出かける人が遭遇する問題だと彼はいいます。
そして移民はそうした場にナイフを持っていく、ともいいます。
「我々が間違うこともあるでしょう。
私たちもまた地元の人々と同じように家庭問題など様々な悩みを抱えているのです」。


鏡を見ましょう。

Yö meren rannalla / Heino Kaski ??