#7 野茂英雄

プロ野球の世界に飛び込んだときから相当な異端児扱いを受け、
あの投球動作では通用しないと評論家は口をそろえました。

試合では150km/h以上の速球と落差の大きいフォークを武器に、
三振と四球の山を築き早くから存在感を示していました。

そして初めての怪我とその後の契約問題によって、
活動の場を海外へ求めることになりました。


思えばこの頃からあなたはマスコミの前で笑わなくなっていき、
グラウンドの上での活躍がより一層、その事を意識させました。

この時も活躍はできないと予想されていましたが、
新人王に輝くなど十分な成績を収めています。

成績以外の点においても、ストライキ明けの大リーグの貴重な明るい話題となったり、
その後に続いて行く日本人選手の道を創ることに大きく貢献しています。


皮肉なことに日本プロ野球界を追い出されたと言っても過言ではないあなたが、
大リーグにおける日本の野球の価値を高めることになったのです。

日米通算201勝以上の功績を残した彼の引退はとても寂しいものがあり、
江夏豊さんの時のような引退試合を見てみたいような気がします。

自信を貫いたあのトルネードは見ることができません。
野茂英雄さん、お疲れさまでした。ありがとうございました。