Where Is My Mind?

長くつ下のピッピの作者に関する話題を2つ


The Astrid Lindgren Memorial Award(アストリッド・リンドグレーン記念文学賞)
2010年の受賞者には作家でありイラストレーターでもあるベルギー人
Kitty Crowtherが選出されました。


この賞は2002年、Astrid Lindgrenの功績を称え記念するために、
主に児童・青少年向けの文学作品を対象とした文学賞です。
今年は6月1日にその授賞式が行われます。


彼女の描く架空の人物に読者が共感と感情移入をしやすいことが受賞の理由とされ、
「古典的な話の進め方で読者を想像と現実の間に連れて行くのが彼女の作品です」
と選考委員は述べています。


1970年生まれのKitty Crowtherの母親はスウェーデン人ということもあり、
その国に評価されたことを喜んでいるようです。
彼女はこれまで35冊の児童向けの本を書いていて、
そのほとんどはフランス語で出版されています。


アマゾンで調べると彼女の作品で日本語に翻訳されたものは3作品です。
この賞の名前であるAstrid Lindgrenはその生涯が映画化されるようです。


この映画化の話はドイツの制作会社が企画したものです。
構成としては下積み時代から1946年に『Pippi Longstocking(長くつ下のピッピ)』
がヒットするまでを描いたものになるようです。
スウェーデンの会社で製作しなかったことについて彼女の娘は、
「距離を置いたほうが良いと思ったからです。
これがドキュメンタリーでないことを示すためです」としています。


おそらく日本で公開されても単館系となるでしょうね。
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リメイクの賛否はどれにもついてまわります。


スウェーデン人のStieg Larssonが書いた小説『Millennium』はヨーロッパで人気を集め、
それを映画化して日本でも公開されたのが
『Män som hatar kvinnor(ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女)』です。
今その作品はアメリカでリメイクの話が着々と進んでいるようです。


それによると主役のLisbeth Salander役をCarey Mulliganが、
Mikael Blomkvist役をBrad Pittが演じることが有力視されています。
監督にはDavid Fincherを迎えるようで、
実現すれば『Se7en』や『Fight Club』らに続くBrad Pittとのタッグとなります。


ただある評論家は、
Stieg Larssonが描いた小説の舞台をアメリカの設定に移すことは間違いだと主張しています。
そしてシカゴの評論家も
Lisbeth Salander役をNoomi Rapace以外が演じるのは不可能だろう、
と述べています。


そこまでして「ハリウッド」あるいは「英語作品」である必要があるのでしょうか?
とリメイクやらなんやらの話題が出るたびに日本人の私は思ってしまいます。