Aicha

不満が怒りに変わる前に相談できる人はいますか?


コペンハーゲンでは主に移民を対象とした差別相談ホットラインを開設しました。
最近の研究では市内に住む6万人が、
性的指向や障害、宗教に民族的背景等を理由に
何らかの差別を受けていると感じているようです。


特に難民を含む移民の22%が差別を受けていると答えています。
全体で地方自治体やNGOに相談した人は300人に留まっており、
それを改善するべく今回、
法的対処に対する助言が受けられるホットラインの開設に至りました。


差別は少数派だけのものではないと述べた上で、
「差別にもいろいろなものがあります。
大切なことは人々に権利を認識させることと、
私たちが差別の概要を知ることです」とアドバイザーは言います。


どれぐらい機能するかは疑問ではありますけどね。
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ベルギーではブルカの着用が禁止されました。
フィンランドムスリムの現状を見ることにします。


フィンランドは長年積極的に移民や難民を受け入れてきました。
それらには国教(キリスト教)ではないイスラームを信仰するものが多く存在し、
彼らの二世や三世も社会進出を果たしています。
今日この国には4万5000人のムスリムがいるとされそのほとんどをスンナ派が占めています。
彼らの中には西洋的・世俗的な生活をする人やイスラームに身を捧げる人もいます。


イスラーム改革主義を掲げる二世はフィンランドではごく少数ですが、
彼らは西ヨーロッパでは危険な存在として認識されています。
例えばイギリスやフランスに住むそうしたものは、
怒りを訴えてより急進的になることで社会との関わりを絶っています。
その怒りのひとつにヨーロッパ生まれである彼ら二世が、
労働市場では下級市民として扱われることが挙げられます。
2005年フィンランドの失業率は全体で9%でしたが、
国内に暮らすソマリア系の人の数字は58%と大きな差があります。


そうした差別は当然、日常生活に存在しています。
「学校で黒人であることを罵られたこともありますし、
ゴムボートでやってきた避難民なのかと問われたこともあります。
決して忘れることはないでしょう」とある人は言います。


西洋の世界を拒否してイスラームに走る若者ですが、
実際には自分の両親が送る伝統的な生活も拒否しています。
彼らはごく当たり前のヨーロッパの生活スタイルで過ごしていて、
イスラームに関する知識が乏しい人さえいます。


しかしフィンランドでは少数派である彼らに対する厳しい視線は変わりません。
「現在多くの若いムスリムが、彼らに全く関係のない何かによって苦しんでいる」
とある人は言います。


西洋と世俗という言葉にも多分に意図が含まれています。
ブルカ着用禁止の流れはヨーロッパに波及するのでしょうか?