Bare Kom An

残念ながらデンマーク代表はワールドカップ南アフリカ大会を予選リーグ敗退で終えました。
この大会がデンマーク社会にどのような影響をもたらしたのか見てみましょう


Carlsbergは偉大なサッカースポンサーとして広く知られています。
しかしながら社員に対して就業時間内に試合を見ることは禁止すると通告しました。
「カフェテリアや休憩場所にテレビを設置してあるので休憩時間内なら見ることは可能ですが、
しかし仕事を止めて良いわけではありません」と広報担当者は言います。
LegoやGrundfosも同じ考えを持っています。
週末の試合後、社員が休む可能性について「通勤しない場合もあるでしょう。
ただ会社は運営されるので試合を見たければ休む必要があります」
Legoの広報担当者は答えています。
またスーパーマーケットや寝具メーカーは観戦禁止を通達しました。


しかし観戦を認めるかどうかは企業によって様々です。
例えばコペンハーゲン市庁舎には大画面モニターが設置され、
ビール等の飲み物が販売されるなど、さながらパーティーのようです。
金属会社は手が空いている人に限って観戦を認め、
各部署にはテレビ・ビール・チップス等観戦に必要なものが揃えられたようです。
また銀行も顧客の運用を妨げなければ観戦を許可しました。
新聞社が仕事中にサッカー観戦するかどうかアンケートをとったところ、
絶対見るが37%、仕事をしながら見るが15%、ネットで確認する程度が17%、
仕事が終わってから見るが18%、興味がないが10%でした。


仕事中の観戦者が増えれば産業は機能不全に陥るわけで、
初戦のオランダ戦にデンマークは0-2で敗れましたが、
この試合は勝ち点を失っただけでなく経済利益も失っています。
同国の経済団体は就業中に110万人が観戦したとして、
試合中の2時間で911万DEK(1億3000万円)の逸失利益があったとしています。
またデンマーク通信事業会社の調査によると、
試合中の通話やメール利用者は20%減少したようです。
しかしインターネット経由で試合を観戦した人が多かったのか、
ストリーミング利用者は普段の4倍だったようです。
SMSの利用者も33%増えて230万人が交信したとしています。


経済学者からは代表が勝ち進むことでの経済効果を期待していました。
不況の今、サッカーがかき立てる興奮と期待が消費行動に繋がると見込んでいましたが、
結局デンマーク代表は早期敗退に終わりました。
そのショックは相当なものだったのかpolitiken.dkはよくわからない記事を掲載しています。


しかしながらデンマークはワールドカップで成功しました。
それは今大会の試合会場の芝はデンマークの会社が管理しているからです。
DLF-Trifoliumは世界のサッカー場やゴルフ場の芝の管理している会社で、
ワールドカップにおいても関係者から好評価を得ています。
その結果、2012年の欧州選手権や2014年のワールドカップブラジル大会、
そういった国際大会の契約を交わせるだろうということです。


読みづらい文で失礼しました。