高気圧ガール

暑いから夏なのか、夏だから暑いのか。


7月10日、スウェーデン南部にあるHästvedaで最高気温34.5度を記録しました。
これは今年一番の暑さで1994年以降最高の気温ということです。
the Swedish Meteorological and Hydrological Institute(SMHI,気象庁)の発表では、
その他の地方でもMålillaで34.2度、Norrkopingなどでは33.8度を記録しています。
この日は首都のストックホルムやGotlandでも熱帯夜になるなど、
北部を除く全国で猛烈な暑さに見舞われました。
スウェーデンの観測史上最高気温は1933年Uppsalaと1947年Målillaで記録した38度です。


同じ日デンマークのBornholmでは33.7度を記録しています。
これは2001年8月に33.9度を観測して以降最高の気温です。
同国の7月の平均気温は18.8度と観測史上5番目の高さを記録し、
日照時間も平均の196時間を大幅に上回る260時間でした。
7月で観測史上最も平均気温が高かったのは2006年の19.8度です。


フィンランドでも7月に南東部に位置するJoensuuで最高気温37.2度を記録しました。
これは1914年にTurkuで記録した35.9度を上回る同国観測史上最高気温です。
国全体でも例年以上の猛暑が続いたことで観測記録を塗り替える地域が多く、
7月の平均気温が21.7度のヘルシンキと23度のPuumalaはいずれもそれまでの記録を更新しています。


しかしノルウェーでは、7月は曇りや雨という日が多く不安定な天候が続きました。
オスロの7月の平均日照時間は246時間ですが今年は195時間に止まり、
25度以上を記録したのは7月10日の26.2度の一度だけでした。
例年ならばノルウェーでもこの時期に30度を超えることはありますが、
今年に関してはいわゆる夏という場所はなかったようで、
ヨーロッパ各地で見られた熱波の影響は見られませんでした。


アイスランドでは7月15日に南部で20度に迫り、
首都レイキャヴィークにあるビーチは涼を求める人で混雑しました。
またこの天候を受けていくつかの企業は社員に対して休暇を与えています。
しかしこの国の夏は短く、8月半ばには北部と東部の山で雪を観測し、
南部に位置する高原地帯でも2.3度まで気温が下がっています。



最後におまけ。
この夏、世界最大の鮫が2人のデンマーク人漁師によって釣り上げられました。
Norsk Rikskringkasting AS(NRK,ノルウェー放送協会)によると、
その鮫は体長4m10cmで重量は880kgのSomniosus microcephalus(ニシオンデンザメ)で、
釣竿で釣り上げたものでは以前の記録755kgを超えて世界最大だということです。