ヘヘヘイ

選手がわざわざスキー板を見せる理由とは。


冬季スポーツの本格的な幕開けを前に、
ノルウェー代表女子スキージャンプチームが非難される事態になっています。
それはスポーツ大臣がチームスポンサーに地元の武器製造業者を認めたことによるもので、
批評家は平和な国ノルウェーとしてイメージが損なわれると反発しています。


9月上旬にこれらの詳細が明らかになった時、
Amnesty InternationalやChristian aid organizationといった組織もまた、
不適切であるとして「恥ずべきこと」とさえ述べています。
この契約が批判を集める原因はもうひとつあります。
それはこのスポーツ大臣が、
クロスカントリースキー選手のPetter NorthugがRed Bullと契約した際、
彼自身がこの契約に批判的であったことが問題視されているからです。
『Aftenposten』紙は
「栄養ドリンク製造者は倫理的に疑わしく、武器製造業者は許可」と見出しを付け、
スポーツのスポンサーにどちらが適当であるのかという評論を展開しました。


こうした個人や団体からの強い批判を受けながらもIdrettsforbundとNorges Skiforbundは、
ノルウェー代表女子スキージャンプチームのスポンサーとして
Nammoと契約を締結したと発表しました。
この会社が製造する武器はガザ地区イラクで使用されています。


『Dagsavisen』紙のコメンテーターは誌面に
「人を殺す製品の販売促進」「ジャンプ技術の改良にNammoはすることはない」と書いています。
Amnestyのノルウェー事務総長は
ノルウェースポーツをどのようなイメージにしたいのか、
外国の人々にどのような印象を与えたいのか、私には疑問です」
とNorsk Rikskringkasting(NRK,ノルウェー放送)に語っています。
Kirkens Nødhjelp(ノルウェー教会援助隊)は、
武器による売り上げがスキーチームに投資されることが問題としています。
ノルウェーはスキー大国であり、平和な国であることは誰もが知っています」
と広報担当者は言います。
そして「それでいてこの国は何年にも渡って主要な武器輸出国としても知られている」として
兵器とスポーツはサポート関係である必要がないとしています。


スポーツも金に膝を屈する。
ヘヘヘイ / 奥田民生 2002年