Krazy Wit Da Books

クラブと代表は別ではありますが。


Roligan(ローリガン)。
Hooligan(フーリガン)とは対照的に、穏やかに応援するデンマーク代表サポーターのことを指します。
ただ残念なことに2007年にはUEFA European Football Championship(欧州選手権)予選の、
スウェーデン戦では、試合中にサポーターが乱入する問題が起きています。
そして国内リーグでは近年、たびたび暴力行為が問題になっています。


今年9月にPARKENで行われたFC København対Brøndby IFのダービーでは、
Brøndbyサポーターが暴徒化し、478の座席が損壊、58人の負傷者を出す事態になりました。
「13年間勤めていますが、今回の暴動は最悪です。
トイレや478以上の座席が破壊されたことによって被害総額は60万DKKは超えるだろう」
とFC Københavnの警備責任者は語っています。


58人の負傷者のうち、8人は発煙筒が原因とされる火傷を負っています。
「ビデオを解析したところ、この暴動には200人以上が関与したと見られ、
昨日までに参加したBrøndbyサポーター38人を逮捕しました。
ビデオや写真といった証拠を元に警察と連携を取り合い、
出来るだけ多くの個人を特定すると共に彼らを起訴する計画です。
昨日の試合での出来事はとても容認できるものではありません。
もう二度とこのような問題を起こしてはいけません」
結局この問題に関与したとして41人のサポーターが逮捕されています。


デンマークの政治家も今回の件は重く見ていますが、
サッカーに関する暴力を防止するために国が対策に乗り出すことについては積極的ではありません。
政府のスポークスマンはクラブが問題の責任を持つべきだという見解を示しています。
「国民が警察の高い給与を負担しているのに、
スタジアム周辺までパトロールさせることは不公平に思う。
クラブは保障を求めているけれど、それは責任逃れにしかみえない」
とVenstre(デンマーク自由党)の議員は述べています。
彼は政治家が暴力的な人物をスタジアムから追放できるとは考えていません。
「クラブはもっと真剣にこの問題に向き合うべきです。
入場での検査や監視スタッフを増員するなどして取り締まりを強化する必要があるでしょう」


Det Konservative Folkeparti(保守党)の議員は、
クラブは既に安全を保つための多くの対策を講じていると見ています。
「個人的な意見としては、サッカーに関する暴力の数は減少しているように思う。
それはクラブが最大限の努力をしてきたからです。
それでも手に負えないような問題が発生しているのです。
法律で取り締まることも可能だけれども、そうすべきではありません」
彼もVenstreの議員と同じ立場をとっています。


ただスタジアムで暴れて逮捕される人はなにも最近に限ったことではありません。
野党は数年前から暴力に対して政治的に対処することを提案しています。
「試合から暴力へと発展するのなら、社会が何らかの対処をとるべきなのです。
試合を楽しみにしている家族が発煙筒への恐怖を捨て去り、
日曜日にスタジアムへと足を運べるようにする必要があります」
とSocialdemokraterne(社会民主党)の議員は述べています。


スタジアムであっても暴力や暴言は容認されるものではありません。
Krazy Wit Da Books / Das EFX 1993年