sponsor

逆風のなかを駆けるのは難しい。


近年デンマークのプロサイクリングチームは経済危機の影響をもろに受けています。
昨年はTeam Capinordicが解散しました。
そしてChris Anker SørensenやJakob Fuglsang等を輩出したTeam Designa Køkkenは、
Blue Water-Cycling for Healthとの合併で難を逃れたように見えましたが、
結局、今年限りで活動停止することを決めました。


Team Designa Køkken - Blue Waterの後援者のひとりは新聞の取材に応じ、
「いくつかの挑戦的な選択によって来年もチームが存続するよう試みましたが、
残念ながら目標とする金額に達することは出来ませんでした。
来年の所属選手や日程など既に準備は出来ていましたが、
私たちが望む国際的な競技レベルを維持するための資金は得られませんでした」
と話しています。


元監督は、
これまでデンマークの自転車レース界に多大な貢献をしてきたGMが、
選手育成の舞台から離れるという決断をしたことをを残念に思っています。
「彼は長年デンマークの自転車界を貢献してきただけに申し訳ない気持ちで一杯です。
私はチームの閉鎖には慣れてきましたが、選手との別れはまだ悲しいものがある」


しかし彼はデンマークの自転車レース界の将来に対しては楽観的です。
小規模の自転車チームは国内に多く存在していて、
才能ある若い選手を育成する機会は十分にあるということです。
チームは低予算ではあるけれど長期間生き残る可能性があると彼は言います。


例えばLance Armstrong(USA)がスポンサーを獲得することは容易です。
これがTeam Designa Køkken - Blue Waterの場合には、
Union Cycliste Internationale(UCI,国際自転車競技連合)が定める格付けで
上から3番目に該当するUCI Continental Teamでの活動を余儀なくされていました。
Tour De France(ツールドフランス)に出場できればスポンサーを簡単に見つけることができます。
しかしそれは年間予算が500万DKK(7500万円)しかないこのチームには不可能なことです。
スポンサーは露出が少ないことに対して敏感です」


巨大化すればするほど搾取も増えるわけです。
Sponsor / Fisz 2006年