ヒマの過ごし方

ちょっと前のお話ではありますが。


フィンランドでは除雪作業に苦戦を強いられており、
ヘルシンキでは1千万EUR(10億7000万円)の追加費用が必要だということです。
同市は冬季道路整備費として2200万EUR(23億5400万円)を充てていましたが、
既に700万EUR(7億4900万円)予算超過しているとのことです。
「異常なことに、2年連続して厳しい冬が予算が統一されていた年に来てしまった」
と同副市長は言います。


市は補正予算で雪への対策を急ぐことになります。
しかし公共事業費は既に400万EUR(4億2800万円)削減されており、
これはつまり、道路の補正や新しい標識といったインフラ整備がさらに遅れることを意味します。
「限りある予算を踏まえて、要求は抑えられています。
道路は法律の介入を必要とする状態にあります」
と同市の公共事業部門で働く人は言います。


これはフィンランドの南に位置するデンマークでも同じことがいえます。
容赦なく続く降雪にもコペンハーゲンの環境担当者は
「想定していたものよりは、ずっと良い状態です」と除雪作業を評価しています。
しかし彼は、当初の予算を既に大幅に上回っていることを認め、
新規の予算を早急に求めるといいます。
「この冬は史上二番目に厳しいもので、予算を超過する以外に手がありませんでした。」
市民から除雪への対応に批判が相次いでいることについては、こう説明しています。


「除雪作業については良い状態とはいえず、例年よりもひどい」
とタクシー協会の会長は言います。
議会では冬季サービスの予算に3500万DKK(4億9000万円)を確保していましたが、
昨年の時点で既に4600万DKK(6億4400万円)を費やしたことがわかっています。
「この冬が終わる頃には6300万DKK(8億8200万円)を計上する見込みです。
その穴埋めは他のものから見つけてくることになります。」
と先程の環境担当者は言います。
除雪作業者を増やすなど彼らも最善を尽くしているかもしれない。
ただ予算をクリアにできるような奇跡は持ち合わせていません。


ヨーロッパの積雪が増加に伴い塩の需要も急速に増大したため、
各地で供給不足、またそれに伴う価格の上昇が見られています。
スウェーデンでは既に多くの自治体が予算超過しています。
そのため、除雪費用を抑えるべく塩ではなく泥や砂利、
あるいは新たに開発された泥ペレットで対応するところも現れています。


デンマークでは通常1tonあたり450DKK(6300円)で取り引きされる塩の価格が、
一時2000DKK(28000円)まで上昇しました。
少ない塩は公共部門へ優先的にまわされるため、一般企業からは不満の声が挙がっています。
また塩扱う商社には企業だけではなく個人からの問い合わせが相次いでおり、
新規のルートから塩の輸入を開始するなど対応に追われています。


今朝はØresundsbronが通行止めになったようです。
ヒマの過ごし方 / スチャダラパー 1993年