The Party's Over

大人の階段を上る。 24.dk


FDB Analyseがデンマークの10〜13歳の女子を対象に化粧の調査をしたところ、
化粧を日常的にしている人の割合が40%、マニキュアの場合には45%にのぼりました。
この結果に愕然としたという児童心理学者は、
10代の始めから化粧することがもはや一般化したことを示しているといいます。
「これは女子が8、9歳のときに、
彼女たちが既に子どもの世界の遊びから卒業しているという見方も出来ます。
現代の子どもは以前の世代に比べて大人になるのが早いといえ、
彼女たちは大人と同じようにブランド物を着ては化粧しています。
化粧は大人のアイデンティティーを得るひとつの手段になっています」


社会や大人が子どもに対して多く場面で自主性を要求していることがこの結果に表れている、
と彼女は見ています。
「子どもは成長するに連れて責任感を背負うことになります。
学校にいるときや両親が共働きで不在のとき、
子どものうちから自ら選択を迫られる場面が多々あり、彼らはそこから何かを学び成長していきます。
いつまでも子どもではないのです」


Syddansk大学の若者文化研究者もこの結果に驚いています。
「違った視点から見た場合、この世代は新しい消費グループとして注目されています。
大量の広告やマーケティング戦略の結果が反映されているともいえます」
体に瘢痕を入れたり、タトゥーを入れるといった身体表現で遊ぶこと、
それらと平行した傾向が見られると彼女はいいます。


「実際のところ、この世代の特徴として、
以前の世代では見られなかったような身体表現がされている点が挙げられます。
だからといって伝統的な男女関係に変化が起きたかというとそうではありません。
化粧をした女の子はあたりまえのようにサッカーをしています」
ただ年少のうちから化粧をすることが早期に性的な問題へと発展する危険性も指摘します。
「それが思春期前の一種の表現であれば問題ないのですが、
服装や所作にまで関係した場合には、親はバランスを気にする必要があります」


児童心理学者は、親が責任をとるべきだという意見に賛成です。
「親はあえてNoということで責任を持つ必要があります。
大人のような行動をとっていても、彼女たちは子どもです。
そしてドレス着たりや化粧をすることが性的な表現を含むことを教える必要があります」
「幼稚園の段階からマニキュアを手にしている子どもがいます。
それが何の役にも立たないことを教えるためにも、
子どもから化粧品を取り上げることも必要です」


爪に赤い・・・。
The Party's Over / Nat King Cole 1957年