月の裏の鏡

鏡に映るのは、 metroxpress.dk


大きい鼻やぽってりとしたお腹、そして歪な歯並び。
デンマーク人はこういった外面に苦悩しているようです。
YouGovが行った外見に関する意識調査では、
デンマーク人の51%が自身の外見に満足・非常に満足と答えました。
33%の人が満足していない・不満があると回答し、不満・非常に不満とした人は14%でした。
外見に不満があると答えた人を性別で見ると女性は5人に1人、男性は10人に1人です。
世代別に見ると30〜39歳が最も不満を抱え、反対に40〜49歳の不満は少数でした。


改善されたと考えていた精神科医はこの数字に驚いています。
「外見に対する満足度は他人からどう見られるかで決まるものではないですが、
人口のかなり部分の人が継続的な不満を抱えていることは残念です。
自信を持つことに意味があるといえます。
したがってこの結果は女性がどう感じているかを現しています」。


この研究では高学歴な人ほど鏡写りに満足しているという結果も出ています。
そして失業者と30代に外見に不満を抱える人が多いことについて、
どちらも関係性があると彼女は見ています。
「失業者は自分の生活を統率できないことやそれに対する疑問を抱いています。
30代の女性は小さな子どもを抱えつつ、
仕事もこなし外見も魅力的であろうとすることに苦労しています。
こういった問題に対処出来なくなったときに、
自分自身の外見に問題があるという考えに陥る人がいます。
そうした人のなかには生活の質や健康状態が悪くなる人もいるのです」。


若者と性に関する調査を行う団体は
これまでの経験から寄せられる悩みのほとんどが外見についてだということです。
しかしながらこの考えは年齢を重ねると共に改善されていくようです。
コペンハーゲン大学スポーツ科学科の博士課程の学生は
フィットネスを行う人達の身体の満足度を調査しています。
その結果、満足度は年齢と共に増しているということです。
「若者は外見上の身体を変化に焦点を当てています。
一方で高齢者はどのように他人に見られるかではなく、
身体をより快適に動かせるよう修正するために運動をしています」。


あなたの意識です。

月の裏の鏡 / 大橋トリオ 2010年