More Bounce To The Ounce

姿なき鵜匠。


Forum för levande historiaの最新の報告書では、
スウェーデン国内における外国人嫌いのウェブサイト数が
2009年から倍増していることが明らかにされています。
特にユダヤ人と宗教的なシンボルを身に纏うムスリムに対する差別は深刻です。
スウェーデンは全体的には寛容な国ではありますが、
この報告書は人種差別が拡大していることと
ネット上において人種差別が職業化しつつあることを示しています。
今日それらは小さな存在に過ぎませんが、
ユダヤ人とムスリムに憎悪を抱く人の数は拡大しつつあります」
とIntegrations- och jämställdhetsdepartementet(統合・男女平等省)
大臣は声明で述べています。


この報告書は政府の要求によって作成されたものです。
そのなかでは人種差別的なウェブサイトの多くは近年作成されたものであること、
偏見は教科書を介して拡散していることが示されています。
そして外国人嫌悪のウェブサイト数が2009年には約8千だったものが、
現在では制作者の推定で1万5千以上あるとしています。
EU全体の風潮がそうであるように、
右翼過激派グループが憎悪プロパガンダを広めるためにネットを使用している、
と考えられます。


なかでも反ユダヤイスラーム恐怖症の意見は
定期的に持ち上がる陰謀説によって特徴付けされています。
ユダヤ人は世界の共謀者として関連づけられる一方で、
ムスリムは物理的な占拠者として見られています。
スウェーデン国内おけるユダヤ人の数は2万人、ムスリムの数は30万人です。
最新の犯罪統計では、
昨年反ユダヤと関連づけられる犯罪報告件数は161件、
イスラーム恐怖症を動機とするものは272件あったとされています。


ただForumはこれらから公正な情報を得ることは難しいとしています。
それは統計が警察への報告に基づいたものであり、
実際には記録されていないものが沢山あると制作者が考えているからです。
「すべての調査結果からいえることは、
ユダヤ人とムスリムに対する不寛容への調査と分析を行い
予防措置を講じることが切実に望まれる」とForumの代表者は声明で述べています。
憎悪を抱えるグループがどう拡大しているのか、
またどのような集まりを行っているのか当局は理解する必要がある、
と彼は指摘しつつこう話しています。
「我々が他のヨーロッパ諸国の歴史から学んだことは、
寛容な社会を求めるすべての人が公の議論に積極的である必要がある、
ということです。
ユダヤ人とムスリムに対する偏見が正当化されることは決してありません」。


吐き出す前にすべきことがあるはず。

More Bounce To The Ounce / Zapp & Roger 1980年