Se Ilden Lyse

見たい?と聞かれたら見たいと答えます。


先月Norges Idrettsforbund(ノルウェースポーツ連盟)は
2022年冬季五輪の開催候補地として国内からは首都のオスロを選出しました。
国内では北部のTromsøが2018年大会の開催地として立候補を予定していましたが、
開催に向けた空港の拡張やフェリーによる交通網の整備を
政府が無駄と判断したために辞退した経緯があります。
そのため国内からは冷ややかな反応も出ています。


Norges Skiforbund(ノルウェースキー連盟)は記者団にこう語っています。
「この秋に我々はオスロと様々な議論を重ね、
開催における現実的な可能性を有しているという結論に達しました」。
2013年末までに政府保証を約束する文書を
the International Olympic Committee(IOC,国際オリンピック委員会)
に提出するということです。
スポーツ関連会社は勿論関係機関は誘致合戦には大量の資金が必要になるため、
既に政治家のお墨付きを貰うための活動を開始しています。
彼らにとって追い風といえるのは、
今年2月にオスロで開催されたFIS Nordic World Ski Championships 2011
(ノルディックスキー世界選手権)後に行われた世論調査
60%の人が五輪開催に賛成と答えたことです。


長年IOC委員として活躍した人物は、
世界戦以前からの構想が大会の成功によって後押しを受けたと見ています。
そして、そのような人達のためにも、
3週間に渡るパーティーの為に数百億NOKを投資することは間違いではないとしています。
こうした気運をよそに、主要国の多くは経済危機に瀕しています。
五輪開催には莫大な資金が必要なために政府の協力は必要不可欠なものですが、
危機によって政府は優先すべき課題をいくつも抱えている状況です。
だからこそIOCはこの巨大な計画に賛同する国々に感謝を示しているのです。


経済的には堅調な伸びを見せ、スポーツが大好きなノルウェーであっても、
この計画に関しては市民からは懸念の声が挙がっています。
彼らはよりよい学校の建設や公共事業に数十億NOKを投資するほうが、
五輪を開催することよりも重要だと考えています。
そしてなにより、
数年前Tromsøには何も支援をしなかったことに対する不信感が残っています。


五輪は巨大化しすぎました。

Se Ilden Lyse / Sissel 1994年