Ecstasy Of Gold

疑心暗鬼。


9月11日Säkerhetspolisen(スウェーデン公安警察)は
Göteborgでテロ攻撃を計画していたとして男性4人を逮捕しました。
芸術展示場であるRöda Stenで行われるイベントを狙ったものと見られ、
4人はその現場周辺で逮捕されています。
当時会場には400人の観客がいましたがは警察の指示により避難し無事、
イベントは中止となりました。


Tidningarnas Telegrambyrå(TT,スウェーデン通信社)によると、
逮捕されたのは中東あるいはアフリカ出身の男性4人で、
このうち2人はスウェーデンの市民権を保持しています。
日刊紙『Expressen』が報じるところでは、
今回の攻撃はスウェーデンムハンマドの風刺画を描いた
Lars Vilksを狙ったものだとされています。
彼は9月初旬にRöda Stenで行われる現代美術展のイベントへの参加を示唆していましたが、
急遽予定を変更し参加を取り止めていました。


Göteborgでは今回の事件を含め昨年10月以降3件のテロ疑惑が発生しています。
ただ裁判所が下す判決はいずれも黒ではありません。
昨年10月の事例では、男性4人が爆弾攻撃を計画したとして逮捕されましたが、
誰ひとりとしてそのような計画を立ててはいませんでした。
別の事例では、昨年12月に逮捕された男性2人は1度懲役4年の判決が下りましたが、
控訴審では状況証拠に疑問が残るとして無罪が言い渡されています。


今回の事件でAklagarmyndigheten(検察)は
当初テロ計画の容疑で4人を起訴するとしていましたが、急遽殺人容疑へと方針を変えます。
これを受けてメディアはこれまでの経緯や審理が非公開で行われたこと、
起訴内容の変更を検察が説明をしないことを批判する記事を展開します。
すると検察は新聞3紙に対し、
裁判の機密資料(Vilksを狙った攻撃)を違法に入手したとして調査を行うことを発表する等、
各方面で泥仕合の様相を呈してきます。
14日には3人の再勾留が決定し、残る1人は証拠不十分で釈放されました。
被告の3人はいずれも容疑を否認しています。
また公開で行われたやり直しの審理の際には、
判事が傍聴席にいたニカブを着用していた女性3人に対して顔を出すように要求し、
女性たちがそれを拒否して退席する事態も起きています。


疑わしきは罰せず。

Ecstasy Of Gold / Oddjob 2010年