2000 talet

汚れる。


9月スウェーデン中西部にあるTjörn島近くで油が流出する事故が起きました。
これは9月10日デンマーク沖のKattegat海峡で発生した
マルタ船籍の貨物船とベルギー船籍の漁船の衝突事故から流れ出たものです。
貨物船籍の損傷は激しく、側面に出来た亀裂から油が流出したと報告されています。
流出の判明から数日後にあたる18日には150立方メートル分を回収しましたが、
どれほどの流出量があるかは不明なため全作業を終えるには4週間以上掛かるとされています。
Kustbevakningen(沿岸警備隊)の記録によると今回の事故は過去25年で最悪に該当します。


時間の経過と共に拡散していく油を回収するため、
沿岸警備隊や専門チームは昼夜を問わず作業に当たっています。
海辺に並ぶ岩などに付着したものは手作業で回収する必要があり、
周辺住民からは手助けしたいという申し出が相次いでいますが、
島の消防責任者は危険だと指摘します。
「油による汚染はとても強力なものであり、
特殊な道具を有していないと立ちくらみや呼吸困難に見舞われます。
それよりも今は財源の確保が重要です」。


Tjörn島がある周辺地域は美しい景観が広がり、
北に位置するStigfjordenはフィヨルドで知られ海洋自然保護区に指定されています。
また希少な野鳥の営巣地でもあり、今回の事故による環境汚染が心配されます。
Göteborgにある野鳥センターでは既に50羽以上を保護されています。
「どれくらいの野鳥に影響を与えるのかははっきりとはわかりません」
と同センターの職員は言います。
「ただ汚染された野鳥や小さなボートでしか接岸できない礁が
数百あるいは数千以上あるのは間違いないでしょう」。


鳴いている。

2000 talet / Ken Ring 2007年