The STANDARD

ほとんど目にする機会はないです。


先日デンマークのある有名なカフェでは授乳が禁止されました。
「食事する際に胸を見せられることは好ましいことではありません。
ここは食事の場所であり、そのような場所ではない」
と店のオーナーは話しています。
この店は育児に勤しむ母親グループが集う人気店ですが、
それを改めたいということです。


この決定について国内では賛否両論が飛び交っています。
公共の場における私的な行為が問題であるというならば、
パソコンやスマートフォンを操作することは容認できるのか?
更にそれらでいかがわしいものを閲覧していたとしたらどうなのか?
授乳は比較的短時間で行えるものなので席を外すなどの配慮はすべきだ。
子どもを育てるのは親であり社会である。
あまりに私的な行為で見たくない。
等々の声が挙がっています。


さてところ変わってスウェーデン
「母親から様々な聞き取りをした結果、
彼女たちは日常生活の中で如何にして授乳を行うかの選択を迫られています」
と母乳育児を推進する会の関係者は言います。
スウェーデンでは85%の人が母乳育児が良いと答えています。
しかしながら乳幼児製品メーカーの調査では、
18〜22歳までの若者の4人に3人は特定の場所では授乳は不適切だと考えています。
最も不適切だと考えられている場所は公共交通機関で82%、
以下レストランの80%、バーの76%という順番でした。
大半の人は授乳を私的な行為と捉えていてビーチや図書館では容認するようです。


Örebro議会で小児科コーディネーターを務める人物は、
こうした態度の変化は母乳の習慣に変化を及ぼしかねないといいます。
「今日では外へ出て社会進出することが一般的になったにもかかわらず、
多くの人が授乳するためには屋内にいなければならないと考えているのは残念です。
これはつまり公共の場での授乳はダメ、と社会全体が考えているということです」。


授乳服というものがあるようです。

The STANDARD / 奥田民生 2001年