なぜか今日は

数字マジック。


フィンランドは統計上、ヨーロッパ内で暴力犯罪が多い国として位置づけられています。
ただこうした数字にはしばしば注釈や隠されたものが存在しがちです。
例えばフィンランドEU諸国では殺人に関わる者のかたちが異なります。
フィンランドの典型的な殺人者は中年でアルコールを多量に摂取する人で、
犠牲者も中年で酒飲みの人です。
スウェーデンでは少し似た傾向にありますが、オランダでは全く異なります。


これはOikeuspoliittinen tutkimuslaitos(Optula,国立法政策研究所)と
Brottsförebyggande rådet(Brå,スウェーデン全国犯罪防止協議会)、
そしてオランダのLeiden大学の合同研究で明らかにされたものです。
フィンランドで起きた殺人のうち、
組織犯罪やその他の犯罪行為が関係する割合はわずか6%に過ぎません。
これをオランダで見ると30%以上という結果が出ており、近年は増加傾向にあります。
したがってこのような犯罪が解決する割合は、
北欧諸国よりオランダの方が著しく低くなっています」
とOptulaの調査員のひとりは言います。
フィンランドで頻繁に殺人に使用される武器は包丁で、
犠牲者は犯人の知人、どちらかの自宅で行われた飲み会で事件が起きています。
スウェーデンフィンランドとは異なり、
オランダでは加害者の多くは他国出身の人です」。
ではスウェーデンはどうでしょうか。
フィンランドとは加害者・被害者・状況は似た傾向にあります。
ただスウェーデンの殺人事件は外国出身の加害者によるものが目立ちます。


このように3ヶ国には類似するもの、相違するものがあります。
殺人事件の被害者が女性である場合、
加害者が現在もしくは過去のパートナーである確率は70〜85%です。
そして場所は室内、通常は女性の家で犯行が行われています。
ナイフや銃器類を用いない殺人事件は全体の10〜18%です。
フィンランドにおける殺人事件の被害者で外国起源の人の割合は4%ですが、
オランダの場合には43%に跳ね上がります。
フィンランドの加害者と被害者の平均年齢は42.1歳、オランダは37.4歳。
フィンランドで銃器を保有している世帯の割合は40%、オランダは5%ですが、
銃による殺人事件の割合はオランダの方が多いという結果が出ています。


なぜオランダだったのでしょうか。

なぜか今日は / Birthday 2011年