パンと蜜をめしあがれ

徐々に一歩ずつ確実に。


長期間の酷暑と干ばつは秋に控える穀物の収穫に悪影響を及ぼしています。
フィンランド南部Nurmijarviの農家では、
栽培する小麦が例年より早く黄色に変色し中身が空のものが多く見受けられます。
Ministry of Agriculture and Forestry(農林省)の予測によると、
この秋の穀物収穫量は過去10年で最低となるとしています。
収穫量を昨年と比較した場合25%減ということです。


今年フィンランドでは春に激しい雷雨に見舞われ、
夏には酷暑で作物の生育には厳しい状態にありました。
そのため初夏の豪雨の後に作物計画を変更した農家が多くいました。
2007年秋の世界食料価格の高騰は穀物価格を大きく変動させ、
今年ロシアで発生した森林火災によってその価格はまた上昇しています。


ロシアで発生した大規模の火災とウクライナの干ばつの影響は、
穀物価格の高騰という余波をヨーロッパへもたらしました。
デンマークでは8月の1週目にトウモロコシが市場最高値を記録、
これは6月からの僅か2ヶ月間で50%価格が上昇した結果です。
1972年以来の穀物価格の高騰に食品業界は対応に追われています。


小麦の価格が高騰したことでパンの値段を引き上げようとする動きに対して、
デンマーク農林水産大臣は苦言を呈しています。
2007〜2008年にかけて穀物価格が高騰した際にパンの値段も引き上げられましたが、
その後価格が落ち着いても引き戻されることはありませんでした。
「高価格は高コストによるものだという説明は意味を成しません。
彼らはそれまで十分な利益を上げてきたはずだからです」


そしてこれは日本でも何らかの影響を及ぼすでしょう。