港北区のうた

訪れてはみたいですけど・・。


スウェーデンが順調な経済成長を遂げているなかで過疎化はひとつの問題になっています。
同国最北部では子供の誕生が少なく、若者も土地を離れる人が多いために、
住民の高齢化もまた深刻な問題になっています。
それらの都市では、
新たな資源を発見することが若者離れを食い止める最後の希望だと考えられています。


しかしこの地域には、自然なままの荒野という天然資源が存在します。
オーロラや先住民の文化、ヨーロッパ最長のスキーシーズン。
これらに加えハイエンドな観光名所は、
この地域に世界中の人を集めるひとつの切り札になるかもしれません。


スウェーデン北部のKirunaにほど近い小さな村JukkasjärviにあるIcehotelには、
毎年好奇心に溢れた日帰りの観光客3万人が訪れています。
「Icehotelは人々を引き寄せることに大きく貢献していて、その恩恵を多くの企業が受けています」
とUmeå大学で北欧観光学教授は言います。
「単に部屋に冷房を効かせて寝るよりも、
旅行をすることによってより快適な眠りが出来、なおかつ思い出にも成ります」
Icehotelは地元企業が1990年代に入り開業したもので、
現在では周辺にも同様なホテルが誕生したことで観光地としての注目が高まっています。


Icehotelの成功にあやかろうと、新たなビジネスが展開されつつあります。
そのひとつであるTree Hotelは数ヶ月前に開業したばかりですが、既に国際的な注目を集めています。
地上4mの高さに設置されたホテルから眺める景色は壮大で、
自然愛好家や建築への関心が高い目の肥えた観光客を集めることに成功しています。
これはLuleå空港から車で1時間半掛かる小さな村にあります。
それでも何故人を惹きつけることに成功しているのでしょうか?
「ただ森の中に滞在するだけでなく、素晴らしいデザインが施された特別な場所です。
そこを訪れた人は、木から自由を感じています」


泊まるのは勘弁です。
港北区のうた / 白井ヴィンセント 2006年