Loser

大人が議論する。 bt.dk


デンマークの言語教育は教育界全体から圧力を受けていますが、
今日この国が世界と向き合う中では、そういった状況もやむを得ないのかもしれません。
デンマークの人々は沢山の外国語を話せるようになりたいと思う人や、
その外国語をより上手に話せるようになりたいと思う人が多くいます。
そのためには学校教育の早い段階で外国語を学び、
そして学校を通して長期的に言葉に触れる必要があるといえます。


今年Undervisningsministeriet(文部省)による検討会は
国に対して外国語教育に関する提案を行いました。
英語は小学1年から、フランス語とドイツ語は5年から義務教育とすること。
他言語を希望する生徒のために中国・スペイン・アラビア・トルコ語を選択可能とすること。
そしてデンマーク語についても更なる強化を図ること。


「英語を話せること、これは誰にとっても必要なことです。
しかしながら実際の英語力は十分とはいえません」
「外国で成功しているデンマーク企業を分析すると、
その国の言語や文化に精通した社員を抱えていることが多い」
と検討会の議長は言います。


今後数年を掛けて外国語教育の強化を図る考えでいますが、
現在の問題として、英語以外の外国語の訓練を受けた教員が少ないことが挙げられます。
「公立学校ではすぐにこの問題の影響を受けることになるでしょう。
外国語の教育機関を増やすことと教員養成の幅を拡大することは、
高等教育にとっては負の効果をもたらすことになります。
この悪循環が続くと、今後の見通しも悪いものになります」
デンマークでは外国語教員養成課程を選択する人の数がここ10年で半減しています。
なかでもフランス語への関心は低くなるばかりで、
現在ではフランス語教員養成課程を実施しているのは1大学のみです。


子どもは机に向かう。

Loser / Plastiscines 2007年