ここだけの話

それぞれに夏がある。


フィンランドの今夏は20世紀以降で4番目に気温が高い夏でした。
Ilmatieteen laitos(気象研究所)の観測によると、
6〜8月の平均気温は例年よりも2度高い18度だったということです。
25度以上の夏日を記録したのも平均よりも8日多い46日で、
最も多く夏日が観測されたのは南部のLahtiでした。
ただ夏日を記録したのが夏休みが始まる前の6月上旬に集中したこともあり、
それほど暑い夏だったという認識は世間にはないようです。
それでもLaplandでは例外的な気温を記録していて、
6月10日同国北西部のYlitornioでは32.8度が観測されました。
これは同国6月の観測史上最も高い気温まで僅か1度差です。
ただフィンランド以外の北欧では暑い夏ではなく雨の夏だったようです。


Norsk Telegrambyrå(ノルウェー通信)によると、
今夏のノルウェーは1900年以降で2番目に多い雨量を計測したということです。
過去最高の1964年には国全体の平均降水量が145%を記録していますが、
今年はそれに次ぐ140%に達したということです。
特に同国東部にあたるØstlandetでは過去最高の雨量が計測され、
通常の夏と比較してほぼ2倍にあたる195%を記録しています。
これまでの最高であった1950年の165%を遥かに上回る数字です。
ノルウェーも他国と同様に夏の終わりから秋の始まりにかけて天候が荒れるため、
地滑りや洪水への警戒が必要になっています。


デンマークは1874年の観測開始以降2番目に雨が多い夏でした。
7月の集中豪雨ではコペンハーゲンの平均降水量の67mmを上回る150mmを観測、
例年7月は全国年間降水量の26&を占めていますが今年はで45%に該当する量でした。
今夏の全国平均である321mmは過去最高を記録した1980年に僅か2mm差です。
同国南東部のGedserでは地域全体で608mmの雨が観測されています。
雨が続いたことで気温の上昇はそれほどなく、
全国の平均気温は例年よりも0.7度高い15.9度でした。
地域別に見ると夏日が観測されなかったところが5つ存在し、
JutlandにあるGrenaaの今夏最高気温は23.2度に止まっています。


アイスランドはといえば、やはり特有な気候でした。
5月以降レイキャヴィークでは晴れが続いたため、
今夏の降水量は平均降水量の半分に当たる92mmに止まっています。
その他にも特に同国南西部では降水量不足が懸念されています。
VVeðurstofa Íslands(気象庁)の気象予報士
「このまま雨の降らない日が続けば、1958年以来となる乾燥した夏といえる」
と話しています。
しかしそんな状況でも8月18日にはTindastóll山で降雪が確認されています。


スウェーデンも雨が多かったようです。

ここだけの話 / チャットモンチー 2010年