Toback to the fromtime

2011年もいろいろな音楽が生まれました。
北欧の新聞やwebサイトが昨年の優秀アルバムや優秀楽曲を発表しましたので、
今回はそれをお伝えします(順位:『アルバム名or楽曲名』アーティスト名)。


スウェーデン

1:『Wounded rhymes』Lykke Li
2:『Islands & shores』Deportees
3:『Satan i gatan』Veronica Maggio
4:『Anarkist』Mattias Alkberg
5:『Klagomuren』Jonathan Johansson
6:『Vi』Mohammed Ali
7:『Anna själv tredje』Anna Järvinen
8:『Hisingen blues』Graveyard
9:『För evigt』Ison & Fille
10:『Hall music』Loney Dear
《外国アルバム部門》
1:『Let England Shake』PJ Harvey(GBR)
2:『Bon Iver』Bon Iver(USA)
3:『Helplessness blues』Fleet Foxes(USA)
4:『The harrow and the harvest』Gillian Welch(USA)
5:『21』Adele(GBR)

  • その他

『Svenska Dagbladet』紙は批評家によるジャンル別の一枚を選出しています。
こちら
『metro』紙は批評家が選ぶ最高の5枚を紹介しています。
こちら


デンマーク

1:『Toback to the Fromtime』Malk De Koijn
2:『A Month Of Unrequited Love』Michael Møller
3:『Oh Land』Oh Land
4:『Ulige Numre』Ulige Numre
5:『Ego』Per Vers
6:『Imperiet Falder』Magtens Korridorer
7:『Hymns From Nineveh』Hymns From Nineveh
8:『Under The Pillow Under The Elms』Cody
9:『Greatest Hits 2011』Kidd
10:『Odyssey』Freja Loeb
外国アルバム部門
1:『James Blake』James Blake(GBR)
2:『Let England Shake』PJ Harvey(GBR)
3:『Bad As Me』Tom Waits(USA)
4:『Wounded Rhymes』Lykke Li(SWE)
5:『The King Is Dead』The Decemberist(USA)

1:『Toback to the Fromtime』Malk De Koijn
2:『Udkantsland - Sange fra skæve Danmark vol. 1』Mikael K & Klondyke
3:『New Brigade』Iceage
4:『Libertiner』L.O.C.
5:『Dolly』Larsen & Furious Jane
6:『DIC.NII.LAN.DAFT.ERD.ARK』D-A-D
7:『A Month Of Unrequited Love』Michael Møller
8:『Root System』Messy Shelters
9:『Raven in the Grave』The Raveonettes
10:『Songs and Music From the Movie Skyscraper』Jonas Bjerre
外国アルバム部門
1:『So Beautiful or So What』Paul Simon(USA)
2:『Bon Iver』Bon Iver(USA)
3:『James Blake』James Blake(GBR)
4:『Let England Shake』PJ Harvey(GBR)
5:『Biophilia』Björk(ICE)

『Live』August Rosenbaum Trio
『Migration』Girls in Airports
『Episodes 』Lars Møller & The Orchestra
『Red sky 』Søren Dahl Jeppesen with Oskar Gudjonsson
『Fire sink』Koptor
『Land & sky』Cathrine Legardh & Sigurdur Flosason
『Copenhagen nocturne』Jan Harbeck Quartet
『About time』The White Nothing
『Metamorphosis』Carsten Dahl Experience
『Green side up』Delirium

1:40%『Riverside』Agnes Obel
2:23%『Out of it』Fallulah
3:16%『Lost in the fire』The Storm
4:14%『Ikk' lavet penge』Kidd
5:7%『Jeg' i live』Burhan G

1:『Konkylie』When Saints Go Machine
2:『Toback to the Fromtime』Malk De Koijn
3:『New Brigade』Iceage
4:『The New Spring』The New Spring
5:『Raven in the Grave』The Raveonettes
6:『Greatest Hits 2011』Kidd
7:『Ulige Numre EP』Ulige Numre
8:『Alive In Us』Darkness Falls
9:『Hymns From Nineveh』Hymns From Nineveh
10:『Champagne』Emma Acs
外国アルバム部門
1:『Bon Iver』Bon Iver(USA)
2:『Wounded rhymes』Lykke Li(SWE)
3:『House of Balloons』The Weeknd(CAN)
4:『Let England Shake』PJ Harvey(GBR)
5:『James Blake』James Blake(GBR)

  • その他

『Copenhagen Post』紙は様々なジャンルで優秀音楽を選出しています。
国内最優秀歌手部門》《総合アルバム部門》《ベストコンサート部門
『metroXpress』紙は2011年の11枚として国を問わない選出をしています。
こちら


ノルウェー

1:『Spiritual Non-Believers』The Last Hurrah!!
2:『It All Starts With One』Ane Brun
3:『Vonde visu』Stein Torleif Bjella
4:『Du betyr meg』Lars Vaular
5:『Rendition Of You』Montée
6:『Spark』Marit Larsen
7:『Se deg rundt i rommet』Fjorden Baby!
8:『Sondre Lerche』Sondre Lerche
9:『Mitt hjerte - dikt av Jens Bjørneboe』Finn Coren
10:『Signs Of Fervent Devotion』Rumble In Rhodos
国内楽曲部門
1:『Himmelen』Fjorden Baby!
2:『Snakke litt』Admiral P
3:『Vondt i hjertet』Razika
4:『Faith』Montée
5:『Romantikken gjer meg sjuk』Stein Torleif Bjella
6:『Trenger deg』Sval
7:『Dominoes』Eva & The Heartmaker
8:『Do You Remember』Ane Brun
9:『Hear The Crowd』A-Lee
10:『Haba Haba』Stella Mwangi
外国アルバム部門
1:『Let England Shake』PJ Harvey(GBR)
2:『Slave Ambient』The War On Drugs(USA)
3:『Smoke Ring For My Halo』Kurt Vile(USA)
4:『Stone Rollin』Raphael Saadiq(USA)
5:『The Hunter』Mastodon(USA)
外国楽曲部門
1:『Rolling In The Deep』Adele(GBR)
2:『Novacane』Frank Ocean(USA)
3:『Someone Like You』Adele(GBR)
4:『Black & Yellow』Wiz Khalifa(USA)
5:『I Follow Rivers』Lykke Li(SWE)

  • その他

『oslopuls』では9人が国内音楽のtop10を紹介しています。
こちら


今年もいい音楽が聴けますように。

Toback to the fromtime / Malk De Koijn 2011年

white sonata no.8

モトム、アイロンメン。


Statistiska centralbyrån(SCB,スウェーデン統計局)が
1日に無給の家事に費やす時間を男女別に2000年と2010年を比較調査したところ、
女性は14分短く、反対に男性は11分長くなっていることがわかりました。
これは20年で3回目となる生活時間調査といわれるもので
対象は3000人年齢は15〜84歳の男女に日記と聞き取り調査を行ったものです。


20年前と比較すると女性の家事労働は劇的な変化を見せていて、
1990年には1日あたり5時間だったものが現在では4時間となっています。
こうした改善の一方では、
男性の家事の平均は3時間15分と依然として差が存在しています。
この調査でいう家事とは料理・洗濯・清掃・子供の世話や犬の散歩等を指しています。
そのうちのメンテナンスは男性が最も貢献している家事で、
女性が1日20分なのに対して男性は40分となっています。


掃除と料理は依然として女性の時間が男性よりも約2倍長く、
洗濯とアイロン掛けに関しては3倍という結果が出ています。
ただ料理と育児はいくらかは改善されつつあるように、
家事時間を男女比で見た場合にも均等に向かいつつあります。
1990年に女性64%だったものが昨年は女性56%でした。


有給の仕事を合計時間で見た男女比の割合は、
女性は2000年の41%から現在では46%に増えています。
この調査では20〜64歳の女性が
無給の仕事よりも長く有給の仕事を行っているという歴史上初めての結果も出ています。
他にも男女ともに社交的な時間が減少していて、
それ以上にインターネットやテレビの視聴時間が増えているということです。


メンテナガールヲハイビセヨ。

white sonata no.8 / SBK featuring PES 2008年

Yö meren rannalla

はけ口。hs.fi


フィンランド中東部のLieksa。
その時間あるビルの一階は集まったムスリムによって祈りの部屋に変化します。
床に敷かれた絨毯にはMakkahの方向が示されていて、
多い日には90人以上の人がこの場所で祈りを捧げています。
この夏開設したばかりのこのモスクの人気は高く、
人口1万2千人ほどの小さな町で居住許可を付与された難民の数は220人に急増、
そのほとんどはソマリアから着た人達です。


居住許可が認可される割合は首都ヘルシンキと比較すると遥かに低い数字ですが、
ソマリア人の出現によって小さな町には大きな緊張が生み出されています。
10月地元住民と移民の間で傷害事件が発生し、
ふたりのフィンランド人が逮捕され、ひとりのソマリア人が勾留されました。
地元警察の部長はこうした事態を憂いています。
1990年代半ばにJoensuuで起きたスキンヘッドの若者と移民の衝突
と状況が似ていると彼はいいます。
「議論の場における口調は厳しさを増し、態度も割れています」。
これは市庁舎でも確認されています。
同市社会サービス部門の部長はタイヤの空気が抜かれた経験があります。


地方議会議員の男性は現在の雰囲気について、
1956年にPankakoskiで発生したロマの住居襲撃事件の頃を連想させるといいます。
これは地元住民が夜に棒を振り回しロマを外へと追いやったものです。
Lieksaの住人の多くは移民が増えすぎていると感じているようで、
ある人は、実際に暴力に出る者の大半は20代の小さなグループだといいます。
「彼らは如何にして戦うかということばかり考えている」
とある若者は言います。
「ついこの間もレストランで衝突していました」。
移住者達に関する噂はネットやコーヒーテーブルでの主役になっています。
彼が地元のスーパーにあるカフェで耳にしたのは、
移民は地元のフィンランド人よりも社会給付を得ているというものです。
別の男性はこう言います。
「お金が移民に費やされることで地元の人々は社会保障が受けられない」。
当局はこれを否定します。そしてこう強調します。
町は移民に車を買い与えることはないし、
彼らに提供するアパートが他の人より良い物件というわけでもない。
そして移民によってレイプの件数が増えた、という噂にはなんの根拠もないと。


Lieksaは長年高い失業率に悩まされ人口は30年で6千人減少、
人口の低下は市内のアパートの家賃にも影響を与えました。
そこで市は数年前にMähkö地区にあるアパートを買い上げ、
そこに難民が入居するかたちで移民が増加、現在ではほとんどが埋まっています。
そんな移民もまた現在の状況に怯えています。
集合住宅内を走行する車の群を目撃したことで襲撃を受けた男性はこう話します。
「本当に怖いです。夜に買い物に出かけることさえ恐怖です」。
地元のソマリア協会の会長は、自分自身はこの場所で差別を受けたことはないとし、
ここは生活するのに適した場所であることを明かします。
こうした問題は主にバーや飲み屋に出かける人が遭遇する問題だと彼はいいます。
そして移民はそうした場にナイフを持っていく、ともいいます。
「我々が間違うこともあるでしょう。
私たちもまた地元の人々と同じように家庭問題など様々な悩みを抱えているのです」。


鏡を見ましょう。

Yö meren rannalla / Heino Kaski ??

Lost In the Stars

a-haは一発屋に見られがちですが、


ノルウェーで100人の音楽家達によるアルバムの人気投票が行われ、
同国最高のアルバムには1982年発売のRadka ToneffとSteve Dobrogoszによる
『Fairytales』が選出されました。
「結果は当然のことです。
Radkaは自分が好きな真のミュージシャンであり
『Fairytales』を選ぶのはごく自然なことです。
このアルバムは多くのアーティストに影響を与えた一枚です」
とある評論家は言います。


これは同国の日刊紙『Morgenbladet』が企画したものです。
そこには彼女の絶大な影響力が示されています。
例えば、Silje NergaardはSognに住んでいた10歳の時に彼女の音楽を初めて耳にして、
16歳の時には『Til Radka』という曲を書いています。
Mari BoineやKari Bremnesはアルバムの一曲目である
『The Moon Is a Harsh Mistress』のカバーを行っています。
以下は選出された上位10作品です。

順位:表題 アーティスト名 発売年
1:Fairytales Radka Toneff/Steve Dobrogosz 1982
2:Scoundrel Days a-ha 1986
3:Hunting High And Low a-ha 1985
4:12" Kjøtt 1979
5:Juba Juba Knutsen og Ludvigsen 1983
6:Materialtretthet The Aller Værste! 1980
7:Suser avgårde deLillos 1986
8:Melody A.M. Röyksopp 2001
9:Belonging Jan Garbarek,Keith Jarrett,Palle Danielsson,Jon Christensen 1976
10:Block to Block De Press 1981


100枚のアルバムで最も発売年が古い作品は
60位の『Psst! Psst!』The Pussycatsで1966年でした。
反対に一番新しい作品は2010年発表のアルバムが4枚、
うち一番評価が高かったのはSusanne Sundførの『The Brothel』でした。
詳しくはこちらをご覧ください


ノルウェーでは絶大な人気を誇ります。

Lost In the Stars / Radka Toneff Steve Dobrogosz 1982年

Ydinvoimaa

皮算用


10月6日フィンランドの電力会社Fennovoimaは、
新規原子力発電所建設地として同国中西部海岸沿いに位置するPyhäjokiを選出しました。
候補地としては他にSimoがありましたが、
技術的考慮と建設費用が抑えられるとしてPyhäjokiに決定しました。
着工は2015年に開始するとしています。
「Pyhäjokiは岩盤がとても強固であり、冷却水のトンネルも短く済み、
周辺は人口も少なく休日を過ごすための家も少ない」
と同社取締役会長は述べています。
この発表が行われた日、Pyhäjokiに設けられたFennovoimaの小さな事務所には、
支援者や地元の政治家が集まり喜びを共にしました。
この決定により町には多額の固定資産税収入が見込まれています。


ただ、この施設から排出される放射性廃棄物の最終処分方法に関しては未決定のままです。
現在フィンランドでは2カ所4基の原子力発電が運用され5基目が建設中です。
FennovoimaはOlkiluotoで建設が進められている新貯蔵庫に廃棄物を収めるとしていますが、
その施設は別の電力会社であるPosivaが管理しています。
フィンランドの核廃棄物はすべて同じ場所で保管されるべきです。
我々はPosivaと合意できると確信しています」
とFennovoimaのCEOは述べています。
同社は代替案は持ち合わせていないようです。


しかし、翌日早くもこの提案に対する否定が為されます。
「Olkiluotoには十分なスペースはありません。
限られたなかで上手く区分けして利用している状況です。
Fennovoimaも後々に理解できることでしょう」
とPosivaのCEOが語っています。
「長期安全性は我々の指標です。
我々は穴だらけの岩盤を掘削するようなことはしません。
さもなければ物理学と科学の法則が我々に牙をむくでしょう」。
2007年に新規原子力発電所の資格を争うためにFennovoimaが設立されて以降、
核廃棄物の最終処分方法を巡る両社の対立が続いています。
処分方法に関するFennovoimaの主張は上記した通りですが、
他に原子力発電に関与しているTeollisuuden Voima(TVO)とFortumそしてPosivaは、
それぞれの施設から排出された廃棄物のみ収容可能という立場をとっています。


Elinkeinoministeriの大臣はこう強調しています。
原子力発電を行うすべての企業には放射性廃棄物の最終処分に対する責任があり、
Fennovoimaは新規建設が決定した段階で貯蔵施設も計画に組み込むべきであったと。
また国の方針としては、
国内で出された核廃棄物をすべて同じ場所に収める必要はない、ともしています。
Posivaを含む3社はOlkiluotoに核廃棄物の最終処分施設を建設中で、
2020年代にはカプセル化した廃棄物を埋め込む考えです。
現在フィンランドで出された放射性廃棄物
OlkiluotoとLoviisaにある中間貯蔵施設で保管されています。


彼らの多くはその時には不在です。

Ydinvoimaa / Sensuuri 1979年

新宿のうた

苦行。


Helsingin seudun liikenne(ヘルシンキ地域交通局)
が首都圏の通勤輸送に関する調査を行いました。
その結果スピードやアクセスが容易などの理由で
電車に満足していると答えた人の割合は僅か17%でした。
ここ数年間、特に冬季の雪による遅延運行は
VR-Yhtymä Oy(VR,フィンランド鉄道会社)の頭痛の種になっています。
雪は電車だけでなく道路にも深刻な影響をもたらしています。
しかしながら、季節が変わった夏でさえ時刻表通りの運行が行われないことに、
満員電車に揺られた乗客達の我慢の限界はとうに超えているようです。


一時的ではありますが、
夏に行った調査で電車に満足と答えた人が8%という結果が出ているため、
17%という数字はまだ良い方にも映ります。
ただ地下鉄:95%、トラム:84%、バス:79%とそれぞれが高い支持を受けているだけに、
かなり寂しい数字ともいえます。


VRの広報担当者はこの状況に困惑気味です。
「我々が懸念していたとおりの結果になっています。
より快適な運行が為されるよう改善していかなければなりません」。
鉄道操車場の拡張や新規格の車両を導入することで改善が見込めるようです。
「古い型であるSM1とSM2車両はもはや厳しい冬には対応できません。
よって我々としては運行の中止をしたいと考えていますが、
その決定権はPääkaupunkiseudun Junakalusto Oyが持っています」。
VRグループの社長はこの冬には時刻表通りの運行を行えると約束しています。


袋の鼠。
新宿のうた / 白井ヴィンセント 2007年

Lazy Gun

JOAK-TV。


「こんにちは。こちらはテレビです」。
これは1948年デンマークで初めてテレビの試験放送が行われた際、
ホスト役を務めたLily Brobergが最初に口にした言葉です。
1951年10月2日Danmarks Radio(DR,デンマーク放送協会)が本放送を開始したとき、
受信契約をしたのはわずか800世帯でした。
それから60年。
その存在は善か悪かのような議論や白黒から薄型へという変化はあれど、
現在に至るまでデンマーク人を魅了し続けています。


コペンハーゲン大学メディア学科の准教授は、
正確な情報の収集能力は今日に置いてもテレビは他メディアに優るといいます。
「例えばネット上で9.11の攻撃を見ていたとしても、
それは孤独な経験でしかありません。
それがテレビのニュースとして流れると
ある家族はデンマークと関係していると伝えられるのです。
テレビは他メディアよりもより効率的な方法で物事を捉えることが出来ます。
テレビを付けるということはコミュニティに接続したということです」。


テレビは単にデンマーク人の間に新しいコミュニティを生み出しただけでなく、
現在では社会全体を繋ぐ巨大な役割を担っているといえます。
1951年には800世帯の楽しみでしかなかったものが、
1960年代の経済成長によってテレビは民衆の宝へと変化します。
テレビは新聞とは異なり映画や劇、
ニュースといった様々な情報を流すことで文化への接触を容易にさせます。
これにより情報と文化的な生活はブルジョアだけのものではなくなったといえます。


2011年、デンマーク人が1日にテレビを視聴する時間は3時間といわれています。
「今日娯楽装置として機能するテレビの誕生前と現在とを比較すると、
エンターテイメントの幅は莫大な広がりを見せています」
と同大学の別のメディア研究者は言います。
彼はテレビと視聴者という関係が築かれた1951年に劇的な変化があったことを強調します。
ただ他のメディア同様善の発展があるように、悪の発展も残しています。
「娯楽の発展によって事実に基づく番組やリアリティ番組等が増加し、
いくらかの視聴者は現実とそういったものを切り離せずにいます。
また公共の問題に関する議論の回数が減るなど、
テレビはあらゆる面で影響を与えています」。


15年程前テレビはインターネットに取って代わられると予想されましたが、
テレビを時代遅れの技術と称した専門家達は今再考が迫られています。
「見るか見ないかの選択でテレビが勝利しているのは間違いありません。
テレビの視聴時間は増加を続けています。
1960年代半ばには30分程度だった視聴時間が現在では3時間を超えています」。


写真
テレビの60年その1 その2

Lazy Gun / Jet 2003年